安静期間を設ける
オスグッド
成長痛と間違えられやすいオスグッド
成長期の子供が膝の痛みを訴える場合、成長痛と考える方は多いと思われます。
しかし、スポーツをしているお子さまの場合、膝の痛みは「オスグッド」というスポーツ障害の可能性があります。
成長痛は一時的な痛みですが、オスグッドは後遺症になる場合があります。
オスグッドはどのようなメカニズムで発生し、どのように対処すべきなのでしょうか?
ここでは、オスグッドの原因や対処法予防法をご紹介します。
目次
contents
目次
contents
こんなお悩みありませんか?
trouble
こんなお悩みありませんか?
trouble
オスグッドとは?症状・特徴について
symptoms
オスグッドとは?症状・特徴について
symptoms
オスグッドは、膝に痛みが生じるスポーツ障害の一種です。
膝に痛みがある場合、膝のケガや成長痛などさまざまな原因が考えられます。
オスグッドとはどのようなものであり、どんな症状が現れるのでしょうか。
オスグッドの特徴や原因についてみていきましょう。
オスグッドについて
膝のお皿部分の骨になる膝蓋骨の下には、脛骨粗面という骨が存在します。
この骨が徐々に突き出してくることで、膝に痛みが生じるスポーツ障害です。
成長期のスポーツをするお子さまに発症することが多く、とくに男児の発症率が高いです。
オスグッドは多くの場合、片足のみに発生します。
オスグッドの症状
脛骨粗面の突出
膝のお皿の下にある脛骨粗面という骨が飛び出します。
徐々に骨が突出してくるため、初期段階では気づかないことも多いです。
炎症症状
脛骨粗面が突出することで、周囲の筋肉や腱が炎症を起こします。
そのため、膝のお皿の下あたりが赤く腫れ、熱感や痛みをともないます。
動作痛
オスグッドでは、運動時に痛むことがあります。
運動をすると痛みが出現し、休むと痛みが収まることが特徴的です。
ボールを蹴る、ジャンプをするなど脛骨粗面に負荷がかかる動作で痛みが出やすいです。
オスグッドになりやすい方の特徴
オスグッドを発症しやすい方には、次のような特徴があります。
膝屈伸の多いスポーツ
・成長期の子ども(とくに男児)
・スポーツをするときに無駄な身体に力が入っている
・ジャンプをすることが多いバスケットボールをしている
・ダッシュやキック動作の多いサッカーをしている
・ダッシュや屈伸動さの多い野球をしている
オスグッドの原因
Cause
オスグッドの原因
Cause
オスグッドが発生する要因として複数の原因が関係しています。
オーバーユース
オーバーユースとは、膝を酷使している状態です。
ダッシュやキック、ジャンプなど膝の曲げ伸ばしをすることの多いスポーツなどは、膝周辺の骨と筋肉が引っ張られやすいです。
成長途中の子どもは膝をオーバーユースすることで、膝の軟骨が剥離してしまうことでオスグッドが発生します。
急激な骨の成長
子供の骨は、柔らかい軟骨から大人の硬い骨へと成長をしている途中です。
子供の成長には個人差があり、急激の骨が成長する場合があります。
急激に骨の成長が起こると、筋肉や腱の成長が追いつかずに引っ張られてしまうため、オスグッドが起こりやすいといわれています。
軟骨の負荷
軟骨にかかる負荷が大きくなるほど、脛骨粗面と大腿四頭筋の付着部分になる軟骨が剥離しやすくなります。
軟骨への負荷は、身体のつかい方が悪いほど大きくなります。
スポーツのフォームが悪い場合や日常生活での姿勢が悪い場合などに起こりやすいです。
筋肉の緊張
オスグッドはスポーツをしている方だけが発症するとは限りません。
運動不足や不良姿勢によって筋肉が緊張して硬くなっていると、脛の軟骨が引っ張られてオスグッドが起こりやすくなります。
とくに身体が硬くなっているお子さまに起こりやすいです。
オスグッドの類似症状
similar symptoms
オスグッドの類似症状
similar symptoms
類似症状の例
成長痛
成長期の子どもの足に生じる痛みの総称です。
成長期にのみ発生する特有の痛みで、夜間に痛みが出現することが多いです。
骨と筋肉の成長のアンバランスや日中の疲労、心の不安定さなどが原因で生じるといわれています。
変形性膝関節症
経年による膝軟骨のすり減りによって生じる膝の痛みです。
中高年に発症することが多く、歩き始めなど動作の最初に痛みが出現します。
膝関節靱帯損傷
スポーツや事故などで膝に強い外力が加わり、靭帯が損傷を起こしている状態です。
部分的もしくは完全に靭帯が切れてしまうため、膝に強い痛みや腫れ、歩行困難をともないます。
半月板損傷
膝関節の中にある半月板という組織が損傷している状態です。
膝の痛みだけではなく、ひどい場合は膝に水が溜まることやロッキングという膝が動かなくなる症状が出現します。
症状に対する施術のご案内
recommend
症状に対する施術のご案内
recommend
次の症状が当てはまる方は「接骨メニュー」へ
次の症状が当てはまる方は「鍼灸メニュー」「整体メニュー」へ
オスグッドの対処法
APPROACH
オスグッドの対処法
APPROACH
オスグッドは悪化すると日常生活にも支障をきたすようになってしまいます。
また、後遺症として残ってしまい、大人になって再発するということもあります。
そのため、症状の緩和や予防のためにセルフケアをしっかり行いましょう。
患部が炎症しているときに無理に動かすと症状が悪化する場合があります。
痛みや腫れがあるときには、安静にするようにしましょう。
アイシング
痛みがつよい場合や腫れ・熱感がある場合は、患部をアイシングします。
冷やすことで炎症が抑制され、痛みの軽減が期待できます。
ただし、冷やしすぎることもよくないため、15分程度を目安に冷やしましょう。
ストレッチ
痛みが和らいできたら、ストレッチで筋肉の柔軟性を高めて早期回復を目指します。
患部に直接負担を与えないように、太もものストレッチを行いましょう。
太もものストレッチ法
・椅子に浅く座り、一方の足を伸ばして両手を太ももの上に置きます。
・背筋を伸ばした状態のまま上半身を倒し、太ももが伸びている姿勢で30秒ほど維持します。
・反対側も同様に行います。
テーピング
テーピングは患部を保護しながら、動きを補強できます。
痛みがある場合はテーピングを患部周辺に巻いてください。
正しい巻き方は、整骨院・接骨院で指導を受けられます。
オスグッドの予防法
PREVENTION
オスグッドの予防法
PREVENTION
オスグッドが起こらないように、日頃から予防を心がけましょう。
ウォーミングアップとクールダウン
身体が硬い状態のまま運動を開始すると、膝にかかる負担は大きくなります。
運動前にはしっかりウォーミングアップしましょう。
また、運動後にクールダウンすることで筋肉疲労が促され、疲労による筋緊張を予防できます。
運動内容・運動量の見直し
運動内容や運動量が身体の状態に合っていないと、オーバーユースを起こしやすくなります。
身体や成長状態に応じた運動内容や運動量でスポーツを行うことが大切です。
フォームの見直し
誤ったフォームでスポーツを続けてしまうと、膝にかかる負担が大きくなり、オスグッドの発症リスクが高まります。
コーチやトレーナーにフォームを見てもらい、正しいフォームを身につけましょう。
ストレッチ・マッサージ
下半身の筋肉が硬くなっていると、膝にかかる負担が大きくなります。
日頃からストレッチやマッサージで下半身の筋肉の柔軟性を維持しましょう。
入浴後は筋肉が柔らかくなっているので、ストレッチやマッサージの効果を得られやすいです。
よくある質問
Q&A
よくある質問
Q&A
オスグッドは何歳くらいに発症しますか?
10~15歳くらいの成長期のお子さまに多いですが、大人でも発症することがあります。
オスグッドを発症するのは男の子だけですか?
いいえ、成長期の女の子に発症することもあります。
女の子は成長が早いため、発症する年齢が早いケースもあります。
オスグッドを放置するとどうなりますか?
一時的に痛みが軽減されることもありますが、悪化する場合があります。
また、後遺症として残れば大人になって再発することがあります。
オスグッドと成長痛はどのように見分けますか?
成長痛は膝以外の下半身全体に起こり、日中に痛みは出現しにくいです。
オスグッドは動作にともない痛みが出現し、膝の下あたりの骨が突出してきます。
オスグッドが起こった場合、部活動はどうすればいいですか?
痛みや腫れがあるときは部活動を一時的に休み、緩和されてきた時期から徐々に動かしていきましょう。
オスグッドが起こった場合は温めない方がいいですか?
痛みが強いときや腫れがあるときは冷やすべきです。
痛みが緩和されてくる時期からは温め、筋肉の柔軟性を高めましょう。
オスグッドへの施術は痛くありませんか?
基本的には、痛みの少ない施術を行っています。
しかし、電気の種類によっては、痛みを感じる場合があります。
オスグッドを早く改善するにはどうすればいいですか?
痛みがあるときは安静にして冷やし、整骨院・接骨院で早期回復に向けた施術を受けることをおすすめします。
オスグッドが大人になって再発するのはどんなケースですか?
身体の動かし方などに問題があれば、再発することがあります。
オスグッドが再発しないようにするにはどうすればいいですか?
改善したあともストレッチなどで筋肉の柔軟性を維持し、膝を酷使しないようにすることが大切です。