首まわりの筋肉を温める
胸郭出口症候群
肩こりに似た症状が現れる胸郭出口症候群
肩の痛みや可動域制限があると、肩こりだと考えてしまう方が多いです。
肩こりに類似した症状が現れる病気に、「胸郭出口症候群」というものがあります。
胸郭出口症候群とは、胸郭にある神経や血管の出口が圧迫されてしまう状態です。
肩の症状だけではなく、手のむくみや冷え、指先の動かしにくさを感じることがあります。
肩こりだと自己判断せずに、整骨院・接骨院へ相談しましょう。
ここでは、胸郭出口症候群について詳しくご紹介します。
目次
contents
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こんなお悩みありませんか?
trouble
こんなお悩みありませんか?
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胸郭出口症候群とは?症状・特徴について
symptoms
胸郭出口症候群とは?症状・特徴について
symptoms
胸郭出口症候群は、肩こりだと勘違いされることの多い病気です。
しかし、肩こりでは出現しないような症状も現れることがあります。
胸郭出口症候群の症状の特徴や発症原因についてみていきましょう。
胸郭出口症候群について
胸郭出口症候群の症状や症状が出やすい体勢は次のとおりです。
胸郭出口症候群の症状
肩から手にかけてのしびれ、痛み、だるさ
肩から腕につながる神経が圧迫を受けるため、肩から手にかけてしびれ症状が現れます。
痛みやビリビリとした感覚を覚えることもあります。
何をしていなくても腕がだるいという感覚になることもあります。
手のむくみ、冷え
鎖骨下動脈と静脈が圧迫されるため、手の血流が悪くなります。
血流が悪くなると手に冷えが生じ、蒼白感が出現することもあります。
また、結構不良によって余分な水分が排出できなくなり、手のむくみも起こりやすくなります。
手指の運動障害
手指につながる運動神経が圧迫されると、運動障害が生じます。
手指の握力低下、細かい動作が難しくなるなどの症状が現れます。
症状が出やすい体勢
胸郭出口症候群では、肩を挙げる動作によって血管や神経の圧迫が強まります。
症状が出やすい動作には、次のようなことが挙げられます。
・電車のつり革につかまる
・洗髪する
・物を干す
・スポーツの投球動作
・高い位置の物を取る
こうした動作で痛みやしびれ症状が出現します。
胸郭出口症候群の原因
Cause
胸郭出口症候群の原因
Cause
胸郭出口症候群の原因についてみていきましょう。
2種類の原因
胸郭出口症候群が発生する原因は、おもに次の2つが挙げられます。
牽引によるもの
牽引によるものは、なで肩や不良姿勢が原因で起こるケースが多いです。
なで肩や不良姿勢では、腕が下方向に牽引される状態が続きます。
腕がけん引されると周囲の筋肉や神経も腕の重みによって牽引され、胸郭出口症候群を発症します。
圧迫によるもの
神経や血管が圧迫されることで症状が出現します。
発達した筋肉が首や肩の筋肉を圧迫してしまうことが原因です。
そのため、重い荷物を運ぶなど力仕事をしている方やスポーツをする方に多いとされています。
胸郭出口症候群の3つのタイプ
胸郭出口症候群は、神経や血管への締め付けや、圧迫によって起こります。
締めつけや圧迫が起こる箇所によってタイプが異なり、3つのタイプの総称を胸郭出口症候群と呼びます。
斜角筋症候群
斜角筋という筋肉の通り道が狭まるタイプです。
斜角筋は首の筋肉部分に該当し、首や肩の動きに関わっています。
斜角筋が狭まる原因には、肩が引き上げるような姿勢になるいかり肩が挙げられます。
肋鎖症候群
肋骨と鎖骨の間の肋鎖間隔という神経と血管の通り道が狭まるタイプです。
肋鎖症候群の場合、本来であれば存在しない骨が肋骨と鎖骨の間に発生することが原因で生じます。
この骨は、先天的な肋骨の奇形やなで肩によって鎖骨が下がり、発生すると考えられています。
小胸筋症候群
小胸筋とは、鎖骨の下から肋骨にかけて存在する筋肉です。
小胸筋と鳥口鎖骨靭帯の間にある小胸筋下間隙という神経と血管の通り道が狭まるタイプになります。
手を挙げる動作で圧迫が強まり、症状が出現します。
なで肩や巻き方になっている方に起こりやすいとされています。
胸郭出口症候群の類似症状
similar symptoms
胸郭出口症候群の類似症状
similar symptoms
類似症状の例
頚椎椎間板ヘルニア
背骨でクッションの役割をしている椎間板が飛び出し、周辺の神経を圧迫する病気になります。
頸部脊柱管狭窄症
背骨の中にある、トンネル状の空間(脊柱管)が狭くなり、神経の圧迫を起こす病気になります。
その他、脊髄内に発生した腫瘍により、神経障害が起きているケースもあります。
上肢のしびれが続く際は、一度医療機関で原因を確認することをおすすめしています。
症状に対する施術のご案内
RECOMMEND
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胸郭出口症候群の対処法
APPROACH
胸郭出口症候群の対処法
APPROACH
胸郭出口症候群は、日常のケアで症状の緩和が期待できます。
整骨院・接骨院での施術だけではなく、日常でも対処していきましょう。
また、なで肩や不良姿勢など発症リスクの高い方は、発症前から予防に力を入れましょう。
首まわりの筋肉を温めることで、筋緊張が緩んで神経や血管の圧迫が緩和されます。
ホットタオルなどで温めてください。
姿勢を矯正する
猫背や巻き肩など、日常の姿勢が悪いと胸郭出口症候群は改善されません。
正しい姿勢を維持することで、神経や血管は牽引や圧迫されなくなります。
天井から糸で引っ張られているという意識で背筋を伸ばすようにしましょう。
マッサージやセルフストレッチ
筋肉が硬くなっていると神経や血管の牽引や圧迫が強まります。
マッサージやストレッチで筋肉の柔軟性を高めましょう。
とくに首や肩、肩甲骨まわりを中心にマッサージやストレッチを行ってください。
筋肉のバランスを整える
全身の崩れた筋のバランスと動きを整えることで、姿勢が正されて胸郭出口症候群が改善されます。
整骨院・接骨院の施術により筋肉のバランスを整えることがおすすめです。
胸郭出口症候群の予防法
PREVENTION
胸郭出口症候群の予防法
PREVENTION
胸郭出口症候群が起こらないように日頃から予防を心がけましょう。
僧帽筋を強化する
肩の筋肉である僧帽筋を鍛えることで、首や肩にかかる負担が軽減され、胸郭出口症候群の予防につながります。
ペットボトルをダンベルに見立て、ペットボトルの両端を手で持ち、肘を曲げずに顎の高さまで持ち上げる動作を繰り返すことで僧帽筋を鍛えられます。
肩への負担を減らす
肩へかかる負担が筋緊張を招き、胸郭出口症候群を引き起こす原因になります。
肩へかかる負担を減らすように日頃から注意しましょう。
姿勢を正すことを心がけ、デスクワークやスマホの使用時には、首が前に倒れる猫背にならないようにしてください。
座っている姿勢を見直す
座っているときに姿勢が崩れ、胸郭出口症候群を引き起こすこともあります。
椅子には深く腰かけ、骨盤を立てるようにして背筋を伸ばして座りましょう。
枕の高さに気を付ける
枕の高さが高すぎると、首が圧迫されて胸郭出口症候群が起こりやすくなります。
首が自然なカーブを描いた状態になるような高さが理想です。
腕を上げる動作を控える
腕を上げる動作は、神経や血管の締めつけや圧迫を増幅させます。
胸郭出口症候群の疑いがある場合には、腕を上げる動作を避けてください。
よくある質問
Q&A
よくある質問
Q&A
胸郭出口症候群とは何ですか?
胸郭出口と呼ばれる首から胸にかけての通路で、神経や血管が圧迫されて起こる症状を指します。
胸郭出口症候群のおもな原因は何ですか?
首や胸の筋緊張がおもな原因に挙げられます。
また、第一肋骨と鎖骨の間で圧迫が起こるケースもあります。
胸郭出口症候群はどのような症状がみられますか?
肩から手にかけてのしびれやだるさ、痛みがおもな症状です。
また、手のむくみや冷えを感じるケースもあります。
胸郭出口症候群の症状が起きた場合、どのような対処をすれば良いですか?
筋肉の緊張をゆるめるため、首まわりの筋肉を温めましょう。
また、マッサージやストレッチも有効といわれています。
接骨院・整骨院における胸郭出口症候群の施術内容を教えてください
鍼灸や電気療法、手技で原因となる筋肉の緊張をほぐしていきます。
また、全身のバランスを調整していく場合もあります。
胸郭出口症候群の施術期間はどれくらいですか?
症状が落ち着くまでには2、3ヶ月かかるケースが多くなっています。
しかし、患部の状態によるため、期間には個人差があります。
胸郭出口症候群の施術は痛くありませんか?
痛みがあると筋肉が緊張してしまうため、基本的には刺激の少ない施術を行っています。
胸郭出口症候群の再発を防ぐためには日常生活で何に気をつけたら良いですか?
日常生活で、腕や肩にかかる負担をなるべく減らすようにしましょう。
また、猫背にならないよう、姿勢に気をつけておくことも大事です。
胸郭出口症候群を放置するとどのような問題が生じる可能性がありますか?
手に力が入りにくくなり、運動障害を起こす可能性があります。
また、手の筋肉が痩せてしまう方もいらっしゃいます。
胸郭出口症候群を自己チェックする方法は何かありますか?
腕を肩の高さまで上げて、肘を90度に曲げます。
その際、痛みやだるさなどが生じる際は、胸郭出口症候群が疑われます。